橋梁事業実務の流れ【5 現場架設】
現場架設は現地調査を行い、どのように橋を架けるのかを詳細に検討し、工場で製作された橋を架けていきます。現地に合うように正確に橋を架けるだけではなく、事故無く安全に作業を進めていくのも重要です。
仕事の手順
- (1)現地調査
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現地状況の確認 主な確認事項
・下部工の状況
・隣接工区の状況
・立地条件
・資材搬入路の確認
・架設ヤードの確認(架設を行うための作業スペース)等々 - (2) 架設計画
- 架設の詳細計画をおこない架設計画図を作成します。計画図には以下の情報が示されています。
・架設順序
・クレーンの据え付け位置
・ベント(架設で桁を支えるための柱)位置の確認 等々 - (3) 現地測量
- 下記の内容について設計図面との整合を確認します。
・構造物の高さの確認
・構造物の間隔の確認
・構造物の向きの確認
・支承の取り付け用孔が計画通り施工されているかの確認 - (4) 準備工
- ベントの設置
架設で桁を支えるための柱を設置します。(桁架設後に撤去します) - (5) 部材の搬入
- 桁を現地搬入
工場にて製作した桁をトレーラーで輸送して現地に搬入します。 - (6) 架設工
- 桁架設
クレーン等を用いて桁を架設します。(写真は2部材を架設ヤードで接続して一体化したものを架設しています) - (7) 現場塗装工
- ブロックの接続部をボルト添接でつなぎ、現場にてボルト部を塗装します。
- (8) 床版工
- 鋼橋でも、車が直接乗る「床版」はコンクリートで作るのが一般的です。
床版のコンクリートは、鋼桁架設後、鋼桁上に床版用の型枠を設置し、補強用の鉄筋、PC鋼材等を配置した後に打設します。 - (9) 竣工(完成)
- 完成です。
皆様が安全に通行できる橋となります。※下は、現地調査写真(完成前)です。