橋梁事業実務の流れ【1 積算】

入札のしくみ
従来までの入札方式は価格のみが判断基準であり、より低い金額を提示した業者が受注していました(自動落札方式)。
現在の入札方式は、「価格」と「価格以外の要素」を総合的に評価する「総合評価落札方式」が導入されています。
※「価格以外の要素」とは施工時の安全性や環境への影響などを指します。
入札者が示す価格と技術提案の内容を総合的に評価し、落札者を決定する落札方式です。

仕事の手順

(1) 発注者HPの工事公告を確認

事業主からの工事発注は、工事内容がHPに公開されます(工事公告)。営業グループはHPから工事公告を確認して、入札に参加する工事を選定します。

(2) 担当技術者の可否を確認
入札条件として、同種の工事の経験者を担当技術者とすることが発注者から求められています。営業グループが担当技術者に適する者がいるか、他の工事と競合しないかを確認します。
(3) 入札図書の入手、内容の照査、参加可否の決定
営業グループにて入札図書を入手します。橋梁技術部にて、入札可能な工事であるかの照査を行い参加の可否を決定します。
<照査内容>
・工程上履行可能であるか
・時期的に工場での製作が可能か
・架設の難易度 等
営業グループにて参加申請書を作成します。
(4) 現地調査
実際に架設現場に赴き、どんな架設重機が使えるか、架設上の問題点が無いか等、現地の状況を調査します。(写真は工事着工前の現地)
(5) 技術提案、VE提案書の作成
各部署の協力の下、橋梁技術部にて提案書を作成します。
<主な提案内容>
・架設方法の工夫
・製作上の工夫
・環境保全に関する工夫 等
(6) 参加申請書、技術提案、VE提案書の提出
(7) 入札参加資格の結果を受領
参加申請書、技術提案書、VE 提案書の内容を客先が審査し承認されると、入札参加の指名を受けます。→指名が無い場合(非指名)・・・ 入札参加資格を得られなかったということになります。
(8) 入札価格の決定
営業グループにて予定価格の推定、社内実行予算の作成を行い、受注確率、利益率等を考慮して入札価格を決定します。入札価格は社内会議で決定し、営業グループ担当者が入札します。
(9) 入札
技術提案およびVE提案の内容と入札価格より総合評価され、落札業者となると晴れて受注となります。

ページトップ